MEL(マリン・エコラベル・ジャパン:メル)は水産エコラベルです。海の恵みと生き物が未来に続く管理のもとで仕事をしている生産者(漁業・養殖業)や加工・流通業者を認証し、その製品にMELマークを付けて売り場に出す仕組みです。MELマークの付いた製品を消費者の皆様に選んで買ってもらうことで生産者と消費者がともに環境や資源・生態系を守り、水産業や魚食文化の 持続的な発展をとげることを目指しています。
MELは国際的に認められています
- FAOとは国際連合食糧農業機関(こくさいれんごうしょくりょうのうぎょうきかん、 Food and Agriculture Organization of the United Nations、FAO)の略称です。すべての人々が栄養ある安全な食べ物を手にいれ健康的な生活を送ることができる世界を目指す機関です。
- GSSIとは漁業や養殖業そのものの持続可能性を審査するものではなく、認証プログラムがFAOのガイドラインを満たしているかを確認しています。
なんでひつようなの?
日本は世界有数の水産国です。2004年までは魚を食べる国世界一でもありました。
国土の面積は世界の61位なのにEEZ(排他的経済水域)の面積は6位、海岸線の長さも6位。水の量は世界で4位なのです!4つのプレートがぶつかり合う変化に富む地形に点在する7000弱の島々があります。つまり周囲を海に囲まれて、魚を育む環境資源は豊富なので世界の15000種の海水魚のうち25%に当たる3700種も生息しています。その内の約500種類ぐらいが、みんなが食べる魚です。日本の海は世界に誇れる宝の山でもあるのです。
それゆえに6000を超える漁業集落があり、地域に根付いた様々な文化を継承しています。
流通の技や目利きだって限りなく奥が深いのです。
また、世界には少なくとも140の水産エコラベルが存在しています。
エコラベルの乱立は利用者である事業者、あるいは消費者にとって混乱や不経済を招く元にもなります。そこで日本の特長である多様性を強みに出来ないだろうか?と考え「日本発の世界に認められる水産エコラベル」を目指すことにしました。そのため、MELは漁業、養殖、流通・加工認証が揃っており、お魚の種類も豊富なのです。
海と魚食文化を守るためにMELがしていること
MELのサカナがみんなのもとに届くまで
※生産者・取り扱い事業者のうち、どこかひとつ欠けてもお店で水産物にMELマークを貼ることができません。
もっと増えていくMELマーク付きの水産物
コロナ禍の影響から「新常態」とも表現される今、MELの活動は本格的に期待され、注目されるものと考えています。活動3年目にしてGSSIの承認を得てから1年を迎え、2020年には新規格での認証が約80件、取得希望も100件超となっています。(2021年2月現在では90件を超えました)MELマークの付いた水産物は皆さんの目に触れる機会はまだ少ないかもしれません。しかし、MELの認証数の伸び率を見ると近い将来、スーパーや小売店でもっと日常的にMELマークを見る日がやってきます。その時はぜひMELマーク付きの水産物を選んでみてください!消費者の皆様に選んで買ってもらう事で、環境・資源・生態系を守りながら水産業と魚食文化を未来へつないでいくことができます。
イトーヨーカドー木場店
MEL認証を取得している
事業者さんを一部ご紹介します!

左上:漁業 北海道漁業協同組合連合会
右上:漁業 福島県漁業協同組合連合会
中右:養殖 東町漁業協同組合
中左:流通加工 鳥羽磯部漁業協同組合和具浦支所運営委員会
中 :流通加工 弓ヶ浜水産株式会社
下 :小売店 イトーヨーカ堂